2006
僕は船からは下りられない。だから、人生を下りるしかない。
”The Legend of 1900”(邦題「海の上のピアニスト」)のラストの台詞。
ヴァージニア号の上で生まれた1900(主人公の名)は、船が廃棄処分になって爆破されるというのに、迎えに来た親友のマックスにそう言う。そして、「すまない、わかってくれ」と。
彼が船を下りない理由は、陸の都会があまりにも巨大だから。彼に理解できるのは、一回にきっかり2000人しか乗せない船、88という決まった数しかないピアノの鍵盤。「あの何千もの何千もの道から、どうやって一本を選べばいいんだ?」「”終わり”の見えない陸の世界は、無限の鍵盤を持つ神のピアノだ。そんなピアノで自分は音楽を作れない。」
そして結局、船と運命と共にする。
この映画はとても感動的だが、毎日普通に陸で暮らしているこっちからすれば、「なんだそりゃ」な言い分だ。そんな下らない、そして意味のわからないこだわりで命を捨てる大馬鹿野郎だと言われたって仕方がない。
でも今なら、この1900の”下らない言い分”が解る気がする。自分以外の世界中の人間が「馬鹿馬鹿しい」としか思えないような事でも、本人の胸の中でどうしてもなだめられない気持ち、克服できないものはあるのだ。その結果の選択をどんなに他人にあきれられても、本人にとってはそうするしかなかったのだ。
自分も今似たような状況で、はたから見たらとても下らない原因で、とても大事なものを手放そうとしてる。その選択はとてもつらい。それに、そこに至る気持ちを語っても誰も理解しないだろう。それでも、どうしようもないものはあるのだ。そして、船から下りないと決めた1900が人生から下りたように、どうしようもないものを抱えてしまった代償は、何であれ支払わないといけないのだ。
今日の日記を読んで、何を言おうとしているのかが痛いほど分かりました。私も過去に何度とそのような経験をしてきたことか・・・。だから、ゆにんの日記に裏にあるメッセージ、本当によく分かるよ。人生長くやってればいろんな事、あるものね。いい事や幸せな事ばかりではないものね。最近はそんな時、旦那から”しょうがないね”って言われてます。そんな時はホント、しょうがないのかもね。でも、きっとまたいい事あるよ。元気出してね。
なんか、結局はそういう事だね。
人からの評価とか色々あるけど、結局は自分の自分への理解しかないっていうかさ。納得には程遠いけれどもそれしかないってのも選択なんだよなあ。
Ms. Smithさんへ
励ましのお言葉ありがとうございます。いやはや、やっぱり皆もこういう経験あるんですね。それを聞いて、自分だけじゃなかったという安堵感があります。こういうのって、自分の悩みはよく見えるけど他人の心の中までは見えないもんだから、つい孤独な闘いに思えてしまうんですが、それは思い上がりでしたね。しょうがない事も多いですが、何とか頑張っていきましょう。
同じ結果が導かれるかもしれないし、大事なものを再度見つめ直すことにより何か変化が起こるかもしれない。
後戻りできない重大な選択であればあるほど、後悔しないこと、失ったものに嘆かないことを決意できるまで考え抜くことが必要だと思う。
もしあの時、逆の選択をしていたら。。。と後悔してしまえば、つらい選択をした気持ちまで失ってしまい、2度も大きな代償を払うことになってしまう。
自分自身だけは、ごまかし続けられない。
「後悔しないこと、失ったものに嘆かないことを決意できるまで考え抜くことが必要だ」という助言に、とても納得しました。本当にありがとうございます。私も、理屈で自分自身をごまかそうとして成功した試しはありません。本当に難儀だなあ…と悩む事に疲れてきます。それでも考え抜かなきゃいけないんですね。
自分の選択に100パーセントの自信を持って生きていける人間になりたいものですが、そんな人もまたいないのでしょう。
かの有名な言葉があるように、
自分の選択(存在)の結果に常に悩む、だから人は前進できるじゃないかな。
悩みは人生のスパイスだ、無くちゃ味気ないってな感じでいきましょ。(私も悟り切れていないが...)
そのカントの言葉と共に、「人は努力するほどに悩む」という言葉も大好きです。こうして悩む事は無駄じゃないんだなと思えます。
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