2006
今学期の趣味クラスは、ずばりシェイクスピアだ。このクラスは「喜劇と恋愛」と「歴史と悲劇」の二つに分かれていて、私が取っているのは後の方だ。学期で6作のシェイクスピアを読むが、手始めは「ロミオとジュリエット」だった。恋愛でもあるが、確かに悲劇でもある。
このクラスを取った理由は、もともと歴史的有名人の著作を読むのが好きで、シェイクスピアはその中でも大御所だから。もう一つの個人的な理由としては、「からくりサーカス」という漫画に出て来るギイが好きだから、シェイクスピアも好きになった。ギイというのがまたキザなフランス人で、戦いで死にそうな怪我をしていても、にやりと笑って「シェイクスピア曰く『この世は舞台なり。誰もがそこでは一役演じなければならぬ』」とうそぶいたりする。ギイがいつもそうやってシェイクスピアの言葉を引用していたのだ。
さて、1998年ぐらいに作られた現代版の「ロミオ&ジュリエット」の映画があり、原作を読み通した後にそれを観た。馬鹿馬鹿しいほど現代化された舞台、でも台詞はすべてシェイクスピアの言葉のまま、というのが面白い。それを観てあらためて思ったが、ロミジュリとはとことん間の悪い場面が多い。まあ、間の悪い場面が重なってあの悲劇になったわけだが。
ローレンス神父がジュリエットに24時間仮死になる薬を与え、それを街から追放されたロミオに伝えようと手紙を出すのに、ロミオは郵便員とすれ違ってそれを受け取らない。あそこで受け取っていれば~!!
そのせいで仮死である事を知らず、死んでいるジュリエットを見て絶望し、毒を飲んで後を追おうとするロミオ。ロミオが上を仰いで「今行くよ…」と言っている間に、ジュリエットは目を覚ましてロミオに手を伸ばす。しかしその手が届く頃には、ロミオは猛毒を飲んでしまった後だった。
そこで気付けよロミオーっ!!上を仰いで浸ってる場合じゃないよ!ほら、ジュリエット生きてるよ!!だーっ馬鹿ーっ!!
あー、こういう間の悪いのってすごく苦手です。観ていて勝手に悶えそうに苦しかったです。でもこうしなければ、ロミジュリはロミジュリにならず、シェイクスピアはシェイクスピアにならないんだろうな。
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